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2012/06/22

【万能川柳:ねじれ】

民主党よじれ 国会ねじれ取れ 
Democrats are likely to get divided, which, ironically enough, will help untwist the Diet.

小沢一郎氏は「大増税だけが先行するやり方は国民への背信行為」と言った。

やるべきことをまずやるべきだ、という意見に異論はない。しかし、それは一体いつになればできるのか。違憲状態の議員定数すら放置している政治家に何を期待しろというのか。

増税を喜ぶ人はまずいない。そしてその適切なタイミングなどない。景気が良いときは、税収が十分確保できるので、増税は話題にならない。逆に、今のように景気が悪いときは、増税なんてとんでもない、となる。

政治家は政治家で、選挙のことだけ考えれば「増税」を口に出しにくい。「猿は木から落ちても猿だが、政治家は選挙に落ちたらただの人」だからだ。

確かに日本の消費税率は、他の先進国と比べて低い。だからもう少し上げてもいいという意見もある。

しかし、消費税引き上げで本当に歳入は増えるのか。5%に上げ、その後大不況を招いた橋本龍太郎首相の時と今はどう違うのか。

そもそもこの消費税、日本人に向いた財源なのだろうか?

他国に比べて貯蓄性向が高く、生活必需品の大半を既に持っている多くの日本人は、増税によってますますお金を使わなくなるのではなかろうか。 

それでなくても年金をあてにできず、老後に不安をいっぱい抱えているのに。

小沢氏の発言は正論だ。しかし、やるべきことをやれない政治家ばかりでは、賛成しかねる。(やるべきことの具体的中身も伝わってこない。)

それに、今引き上げの機会を失うと、また何年も棚上げになるだろう。その間、世界からは、適切な選択を果断にできない国として、低い評価を受け続けることになるだろう。 

小沢氏の本意は、十分国民に伝わっているとは言い難い。そんななか「国民」を代弁されても「国民」は当惑するしかない。

単なる政局(権力争い)なのか?(だとしたらさみしい。)はたまた、真に「国民の生活が第一」と考えてのことなのか?

その「国民」というのは、人生の残時間が少ない人だけ指すのか、それともこれから生まれてくる子どもたちも含んでいるのか?

いずれにせよ、政治家ひとりひとりの大局観が問われる局面である。

 

2012/06/12

昭和と平成を分かつもの (1)

NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」を見ている。ちょっとドジで家族からあまり期待されていない主人公、梅ちゃんこと下村梅子(堀北真希)が、内科医になり活躍するドラマだ。

舞台は、戦後復興期の東京・蒲田。生活の向上を夢見て生きる人々が、いきいきと描かれている。

『三丁目の夕日』シリーズもそうだが、昭和30年代から40年代にかけて幼少年期を過ごした者にとって、なつかしい風景がたくさんでてくる。あの頃は楽しかったなあ、としみじみ思う。

なぜそんなに楽しかったのか。

それは単に無邪気で無責任な子どもだったからではない。なんというか、うまく言えないが、それはあの時代が醸し出す、やわらなか空気によるものだと思う。

今もありあり浮かぶのは、薄暮の時間に漂う、煮物の醤油のにおい、遠くで聞こえる「ごはんだよー」の声・・・。


いつ頃から日本は変質してしまったのだろう。(昭和と平成の日本が、まるで異質な国に思えるのは小生だけ?)

昭和と平成の違いを一言で言うと、選べる社会(平成)か、そうでない社会(昭和)か、である。

言うまでもなく平成の日本は、生活のあらゆる場面で格段に選択肢が増えた。お金さえあれば買えない物などないようだ。(昭和は、仮にお金があっても物自体ないこともあった。)

「選択肢の多さ イコール 豊かさ」と長年思ってきたが、ここにきて、そうとも言えない気がしてきた。

例えば次の話は、昭和と平成の違いを知る上で象徴的である。

昭和のおせち料理は、品数が少なかった。せいぜい、黒豆や伊達巻き、昆布巻き、田作り(ごまめ)、カマボコなど。数の子が入っていたらもうけ、という感じだった。海老や鯛などはもちろん入っていない。(少なくとも庶民のおせちには。)

だから昭和の子には、選択肢が少なかった。すべての料理を少しずつ食べるしかなかった。(好き嫌いがあると食べるものがなくなる。)その結果、栄養のバランスが取れていた。

一方、平成の子は選択肢が広い。特に近頃は、有名デパートに四の重まである豪華なおせちを注文する家も増えている。鮭の塩焼き、鰤の照り焼き、海老の酒蒸し、蟹爪、いくらサーモンにローストビーフ・・・。和洋中折衷のものもある。

その結果、平成の子は自分の食べたいものばかり食べ、栄養が偏ってしまう。

皮肉にも、選択肢が多いことで、健康上マイナスになっている。


昭和にあって平成に無いものはいろいろある。

力道山のプロレス、それを中継する街頭テレビ、沢村忠のキックボクシング、にぎわう銭湯、ダイヤル式の黒電話、星一徹のちゃぶ台返し・・・。

「チャンネル争い」もその一つだ。イメージのわかない平成人に説明すると、これは見たいテレビ番組をめぐる兄弟(親子、夫婦)間のチャンネル争奪戦である。当時は、リモコンなどまだ無く、テレビ本体、通常画面右上にダイヤル式のチャンネルがついていた。それを兄弟で右に回したり左に回したりして奪い合うのだ。(そのため取れてしまったダイヤルもかなりあったに違いない。)テレビが家族一人に一台あるような時代の子どもには、想像できない光景だろう。 

余談だが、ブラウン管テレビは当時、家具の一種だった。重厚なデザインが多く、木目調だったりして、茶の間でひときわ存在感を放っていた。中には観音開きの扉がついているものさえあった。扉のないテレビは、ブラウン管を「保護する」ため、映画館の緞帳よろしく、布をかけたりした。

ブラウン管テレビに慣れ親しんでいた昭和人が、初めて薄型テレビを買ったときの感動は、次の川柳によく表れている。


  電器屋で テレビ1枚 買ってきた (平山猛 北九州)


このチャンネル争いは、兄弟の絆を強める役割も果たした。ケンカも一種のコミュニケーションであり、ケンカを通じて深い兄弟関係ができたのだ。(あるいは、譲り合う精神を身につけたり、力の強いヤツには絶対かなわないことを学んだ。) 

その他、昭和にありふれた光景として、近所の人との調味料の貸し借りがあった。味噌や醤油が切れたとき、ちょこっと借りに行く。物がないおかげで、隣人との関係が密になったのである。

困っている人が何か頼んできても迷惑と思わない。そういう空気が昭和にはあった。お互い様だからだ。おすそ分けも頻繁で、物の少ない時代だったからこそ、ありがたかった。

仕事の面でも昭和人は助け合った。親戚同士の絆も強かった。


「・・・困っているときにひょいって手を出してくれる人がいるとすごくうれしいでしょ。で、次は私も誰かを助けようって思うの。そうやってみんなが幸せになれるんじゃないのかなあ。」(『梅ちゃん先生』6月13日放送分の中での梅子の台詞)


けれども人は、困らないと人の助けを必要としない。

それに、平成は昭和に比べて、困ること自体少なくなった。困っても人に頼むのが下手になった。頼む経験を積んでいないからだ。迷惑をかけてはいけないと、自己規制をかけてしまうことも多い。

だから、本当に困ったとき(→ 災害時)に助け合う力が弱くなっている。


便利さが加速する社会は、物に囲まれた社会だ。周囲に物があふれている分、物に心が奪われ、人のつながりが弱くなる。

3.11以後の日本をどんな社会にしたいのか、私たちの生き方の問題として考え、軌道修正しなければならない。そしてその際、昭和のある時期に漂っていた「やわらかな空気」がヒントになると思うのである。

2012/06/11

ロンドン五輪、開会式を楽しむために(4)

ロンドン五輪の開会式までに、ショーのモチーフになる 『テンペスト』について知ろう!のシリーズ、第4回です。一応、最終回です。

今回は、主要登場人物とあらすじをみておきましょう。

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主人公:プロスペロー(元ミラノ大公)
娘:ミランダ

2人は、プロスペローの弟、アントニオーの陰謀により国を追われ、流れ着いた絶海の孤島で魔法を研究しながら暮らしていた。

12年後、ナポリ王アロンゾー、ミラノ大公アントニオーを乗せた船が大嵐 (tempest) に遭い難破、主人公と娘が住む島に漂着する。

実はこの嵐、主人公が手下の妖精アリエルに命じ、魔法の力で引き起こしたものだった。12年前の復讐をするために。

悪役のアントニオーは、ナポリ王の弟セバスティアンを唆し、王殺害を計る。 

また、島に住む怪獣キャリバンを味方につけ、兄プロスペローを殺そうとする。

いずれも妖精アリエルの魔法により未遂に終わる。

ナポリ王子ファーディナンドは主人公の娘ミランダと恋に落ちる。

主人公の復讐は成功し、さらなる復讐を考えるが思いとどまり和解する。ファーディナンドとミランダの結婚式が執りおこなわれる…。
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一言でいえば、王位をめぐって巻き起こる復讐と和解の物語です。

魔法を使うのも、イギリスらしいですね。

有名な台詞がいくつかあるようですが、そのうちの一つが怪獣キャリバンの台詞です。

Be not afeard. The isle is full of noises,

Sounds and sweet airs that give delight and hurt not.


The isle = The island → 大ブリテン島です。
noisesにはネガティブな意味もありますが、ここではSounds and sweet airsと続き、give delight and hurt not (=do not hurt) とあるので、心地よい音と考えられます。

開会式の芸術監督、ダニー・ボイルは、この大ブリテン島に響きわたる不思議な noises を鐘の音で表現します。そのため、重さ23トンもある鐘を特別に製作したそうです。

世界各国から集まったアスリートたちを歓迎する鐘。
どんなことも可能にしそうな不思議な鐘。

いったいどんな鐘の音が響きわたるのでしょうか。 開会式がとても楽しみです。

ロンドン五輪、開会式を楽しむために(3)

ロンドン五輪の開会式までに、ショーのモチーフになる『テンペスト』について知ろう!のシリーズ、第3回です。

今回は、『テンペスト』を書いたシェークスピアについて、クイズ形式で学びましょう。

全部で10問あります。(6点以上で合格です。) 

Q1: シェークスピアはどこで生まれましたか?
a) ウインブルドン
b) ダブリン
c) ストラットフォード・アポン・エイボン
d) マンチェスター

Q2: 戯曲家になる前にどんな仕事をしていましたか?
a) 郵便配達人
b) 手袋職人
c) 靴職人
d) 消防士

Q3: 結婚したのは何歳の時ですか?
a) 18歳
b) 22歳
c) 26歳
d) 30歳

Q4: シェークスピアの戯曲が数多く演じられた劇場といえば?
a) 世界座
b) 王国座
c) サークル座
d) グローブ座

Q5: シェークスピアはどれくらいの数の作品を残しましたか?
a) 劇、1   ソネット(14行詩)、38  史劇、154
b) 劇、54 ソネット、5   史劇、38  
c) 劇、54 ソネット、38 史劇、5
d) 劇、38 ソネット、154 史劇、2

Q6: 1613年にQ4の劇場で起きたことは?
a) オープンした。
b) 火事で焼失した。
c) 地震で崩壊した。
d) 閉鎖された。

Q7: シェークスピアが作った語はどれくらい?
a) 3語
b) 30語
c) 約300語
d) 約3,000語

Q8: 引退後どこで暮らしましたか?
a) ウインブルドン
b) ダブリン
c) ストラットフォード・アポン・エイボン
d) マンチェスター

Q9: 何歳で亡くなりましたか?
a) 42歳
b) 52歳
c) 62歳
d) 72歳

Q10: 次のうちシェークスピアの4大悲劇でないのは?
a) 『ロミオとジュリエット』
b) 『リヤ王』
c) 『ハムレット』
d) 『オセロー』

答えは

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 ↓


Q1: c(「エイボン川沿いにあるストラットフォード」という町)
Q2: b
Q3: a(8つくらい年上の姉さん女房だった)
Q4: d
Q5: d
Q6: b(『ヘンリー8世』の上演中、大砲から出た火によって火事になり焼失。翌年再建。)
Q7: d(すごい数!)
Q8: c
Q9: b
Q10: a

ロンドン五輪、開会式を楽しむために(2)

『テンペスト』に関する基礎知識を「付け焼き刃的に」学んでいきましょう。(笑) 目標は、普通のイギリス人の知識にできるだけ近づくことです。

1.まず、『テンペスト』は、ウィリアム・シェークスピアの戯曲です。

2.今、NHK総合で放送されている、仲間由紀恵主演のドラマ「テンペスト」とは、直接関係ありません。

3.Tempest に一番近い、やさしい単語は、storm です。

Oxford Dictionary of English [以下、ODE] には、"a violent windy storm" (かなり激しい嵐)とあります。

嵐は何を象徴しているのでしょう? 波乱に富んだ人間ドラマを予感させます。

4.『テンペスト』が書かれたのは、1610-1611と言われています。当時のイギリスは、ジェームズ6世 (James VI) の治世下でした。

5.『テンペスト』は、シェークスピア 一人によって書かれた最後の戯曲とされています。(戯曲は、いろんな人と組んで書くことも多かった。)

今回はこのあたりで。

ロンドン五輪、開会式を楽しむために(1)

7月27日のロンドン五輪開幕まであと46日です。 
 
毎回趣向を凝らす開会式がとても楽しみです。

この3時間に及ぶ開会式の芸術監督は、アカデミー賞監督のダニー・ボイル。シェークスピア原作の『テンペスト』にインスパイアされたショーになります。

Boyle described the show's narrative as the recovery of land that has been poisoned by industrial legacy.
(ボイルによれば、ショーの中で語られるのは産業社会の遺産によって汚された国土の再生だという。)

The ceremony will commence /(開会式は始まる) 
with the ringing of a specially commissioned bell /(響き渡る特注の鐘の音とともに

inscribed with a line from The Tempest: /(『テンペスト』から引用された台詞が刻まれた)

"Be not afeard; the isle is full of noises." (「恐れるなかれ、島が喧噪に満ちていても」)

(拙訳、Numan)

2012/06/06

【漢語を英語で:俯瞰】

俯瞰(ふかん)= 鳥瞰(鳥観)→ a bird's-eye view; overlook [研和大]

俯=うつむく。顔を下に向ける
瞰=みおろす。上から見る [大辞泉]

なので、

俯瞰とは、顔を下に向けて(上から)見ること。

鳥瞰の方がわかりやすいが、俯瞰の方がよく用いられる。a bird's-eye view(大空を飛ぶ鳥の視点で見た全体像)と置き換えるとわかりやすい。

最近よく聞く「メタ認知能力」は、物事を俯瞰したり、多角的な視点から眺めてみることのできる能力のこと。

テニスのトッププレーヤーは、頭の中で自分の動きを、自分の背後5メートルくらいの地点からモニターしているという。

2012/06/02

NYの肥満対策

NYのブルームバーグ市長が、肥満対策にのりだした。

レストランや映画館で販売できるソフトドリンクの量を473㎖(=16 oz. )までに制限するという。(oz. = ounce、1オンスは約30㎖)

それほどまでアメリカ人の肥満は深刻化している!

前から気になっていたことがある。それは、マクドナルドが日本とアメリカで売っているドリンク量(SML)の違いだ。

この際調べてみた。(コーラの場合で、単位は ㎖ )


     日本     アメリカ

S    300     453
M    360     594
L    660     905


アメリカのSサイズは、日本のMサイズより多い!(日本のMサイズが少なすぎるとも言えるが。買う時は、SかLにしないと損する。Mは ㎖単価が一番高い。)

アメリカの Lサイズは1ℓに近い。
映画館で Large (※アメリカで注文する時は、L, M, Sと言わずに、Large, Medium, Small とスペルアウトする)を飲みながら、バケツくらいの大きさの巨大カップに入ったポップコーンを--それも溶かしバターをたっぷりかけて--むしゃむしゃ食べるアメリカ人…。

ニューヨークに住む5人に1人は肥満だという。

自由の国アメリカの主要都市ニューヨークで、人が何を飲むかに市長が口を出すという、考えさせられるニュースだった。

[ Source: 1 ]


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