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2011/12/27

日本の共通プリンシプル

ツン読状態だった『ねじまき鳥クロニクル』全3巻(村上春樹著)をやっと読み終えました。平成9年に買ったもので、14年間も眠っていたわけです。

感想はさておき、「日本がなぜ漂流し続けるのか」のヒントになる箇所があったので抜き書きします。

「日本という国家が現在の時点で提供できるモデルは「効率」くらいである。(中略) どうすればものごとの効率がよくなるのか、戦後の歳月をとおしてそれ以外の哲学、あるいは哲学に類するものを我々日本人は生み出してきただろうか? しかし効率性は方向性が明確なときに有効な力である。ひとたび方向性の明確さが消滅すれば、それは瞬時に無力化する。(中略) 効率よく間違った方向に進むのは、どこにも進まないより悪いことである。正しい方向性を規定するのはより高度な職能を持つプリンシプルでしかない。しかし我々は今のところそれを欠いている。決定的に欠いている。」 [ 第3部鳥刺し男編、pp. 280-281]

プリンシプルとは、共通の価値基盤のことです。イデオロギーの対立もなく多様な価値観が存立する社会では、共通の価値基盤を早急に作らなければなりません。けれども、対話の伝統のない日本社会では進まない。閉塞感の源はここにあるのです。

そしてプリンシプルのないまま「効率よく間違った方向に進む」と確実に遭難します。

  せっかちに成果求める国になり (田中健一郎 鹿児島)

企業では成果主義が見直されつつあると聞きます。企業より10年以上遅れている学校現場では、今まさに成果主義が導入されつつあります。詰め込み型速成教育主義がはびこっています。教えてばかりで育てていません。子どもたちの未来が心配です。

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