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2011/11/28

バーリンホウと上海の家庭教育

【参加イベント報告】
11月27日(日)に、J市民プラザで開かれた講演会に行ってきました。

「中国の新人類、八十后(バーリンホウ)を語る」(講師:王しん=金が3つ)

まとめ:
1979〜 一人っ子政策 80〜89 生まれ = バーリンホウ          2億2千万人(総人口の14%)

バーリンホウの特徴:一人っ子、自己中心的、ネット中心の生活、開放的な思想、競争の世代               
四川大地震の際、ボランティアとして大活躍


蟻族のほとんど(大学卒業後、職に就かず集団で暮らす若者たち)
大卒の3分の1以上が就職していないというデータがある。

上海の家庭教育(小中高)                
 子どもに家庭教師をつけている 46.5%        
 子どもに留学を希望する    47.2 %          
 子どもに大学進学を希望   92 %          
 子どもにかけている教育費 総収入の23.6%       
 子どもの睡眠時間 7〜8時間(東京9時間)



※上海の子どもたちはPISA国際比較テストで世界1位



上海市教育委員会のパンフより。子どもの絵の吹き出しに入っている言葉。( )はぬうまんの言い換え 
       
・私を抱っこして成長させないでね!(私を甘やかさないでね。)一人っ子なので小皇帝あるいは小公主(プリンセス)として育てられている。一人っ子は6つのポケット(=父方の祖父母、母方の祖父母、父、母)を持つといわれる。               
・私に民主的家庭雰囲気がほしい!(大人がなんでも決め、子どもに決定権がない)        
・私は遊びたい!(勉強や習い事で忙しい)       
・私は友達が欲しい!(大人ばかり周りにいて、同世代の子どもと遊ぶ機会が少ない。)

                            
 中国の今がよく分かるお話でした。    

2011/11/21

【新出語:ルサンチマン】

ルサンチマン < ressentiment (Fr.)  恨み、怒り、怨念。「脱ルサンチマン」は、ニーチェが主張した概念
 恨んでばかりいると、喜びを感じる力が弱くなってしまう。身の回りの小さなことに幸せを感じられるって、ホント幸せなこと。幸せ感じ力、弱ってませんか?

信仰に代わるもの

信仰心の薄い国でどう価値の基軸を作るか

[ 自分の良心+学んだこと ] を体系化する。その際、様々な価値観をもつ人たちと対話を重ねる。→ 自分の思想・価値の基軸をつくる → 共感する人とつながる(価値観を共有する)
                 

2011/11/16

【万能川柳:絶対】

絶対と いうことはない 絶対に   I absolutely believe there is no absolute.

ヨーロッパでは、子どもたちに『教養のある人は「絶対に」という言葉は使わない』と教えるそうです。

もっと対話を!(2/3)

「対等な立場で」が「対話」の定義に必要なのは、対等でない話し合いが多いことを暗に示していると思います。身の回りを見渡しても、話し合いと言うよりは一方的な伝達、参加者の一部しか発言しない会議、「俺の話を聞け」(=おまえらの話には価値がない)的年長者(=老害)がいかに多いことか。

そしてこのことが我が国の発展の足かせになっており、閉塞状況を打破できない一因になっているのではないでしょうか。日本の弱点です。

金泰昌氏(公共哲学共働研究所長)は次のように述べています。「日本人は垂直道徳--特に上下関係もしくは強弱関係、及び勝敗関係--はある程度、明白に確立されているように思われますが、水平倫理--対等な自他間の対話関係--があまり機能していない」ように思われる。

あるインナーグループ内では、垂直的に人間関係が作られ、対話とは異なる言葉のやりとりによって日常活動が行われる。しかし、その集団は他の集団との関係を、利害関係以外の方法で、築くことができない。ベクトルが同じ方を向いている組織がいくつもあるのに、並列的に存在し、まとまらない=パワーを結集できない …日本の至る所で見られる現象です。個人のレベルでも同様。

江戸時代の身分制度、士農工商がいまだ刷り込まれたままになっているのかもしれません。対等な関係に慣れていないため、上下関係がはっきりしないと落ち着かないし行動できないのです。特に、男性に顕著です。

そこで頼るのが万民共通の物差し「年齢」ということになります。年齢は、日本人の人間関係や言葉遣いを決める大きなファクターで、日本人ほど、相手の年齢を知りたがる人はいないのではないでしょうか。記事にも「小林幸子(57)結婚」のように名前の後に年齢を入れるのがお決まりです。

しかしこの年齢は、対話を妨げるものにもなり得ます。年齢が明らかになると、そこに上下関係ができ、対話が成立しにくくなるからです。(日本には2ちゃんねるのように匿名で投稿できる掲示板が多くありますが、実名を使うと、年齢も知れてしまい、自由に発言しにくくなる、ということがあるのでしょう。)

対話とは、対等な関係で、互いにしかるべき敬意(due respect)を払って行うもの。そして相手の意見を尊重し、違いを楽しむくらいのゆとりが必要。 [これがなかなか難しい! 勝ち負け論理に慣れているとけんか腰になったり、相手の弱みをひたすら攻撃するようになる。議論に勝っても人間関係が壊れてしまっては、元も子もない!]

もっと対話あふれる、win-winな社会にするにはどうすればいいのでしょうか? ・・・次回は、年齢以外に対話を妨げているものは何か、考えてみたいと思います。


2011/11/11

【万能川柳:ガイガー】

大当たり〜!  1等 ガイガーカウンター   You hit the jackpot! --A Geiger counter!     …という夢を見た

もっと対話を!(1/3)

「対話」を手元の国語辞典で調べると、

・向かい合って話すこと。相対して話すこと。二人の人がことばを交わすこと。会話。対談。(広辞苑)
・向かい合って話し合うこと。また、その話。「市長が住民と対話する」(デジタル大辞泉)
・向かい合って対等な立場で話をすること。また、その話。「住民が行政側と対話する」「対話劇」(明鏡国語辞典)

とあります。明鏡国語辞典には「対等な立場で」が入っています。

新和英大辞典で「対話」を引くと、(a) conversation; (a) talk; (a) discussion; communication; (a) discourse; (a) colloquy; interlocution; a dialogue; a duologueの順で9つの単語が当てられています。(最後の単語は、対話劇という意味) [dialogueがもっと前にあるかと思ってた…ちと意外]

dialog(ue)は、語源的には、dia-(through)+logue (< logein, speak)でできています(Oxford Dictionary of English、以下ODE) [di-はtwoの意味かと思ってた(^▽^;)]  

dialogue: a conversation between two or more people as a feature of a book, play, or film / a discussion between two or more people or groups (二人もしくはそれ以上の人たちまたはグループ間で行われるdiscussion), especially one directed towards exploration of a particular subject or resolution of a problem (特に、ある特定のテーマを検討したり問題を解決するために行われるdiscussion) (ODE)

このようにdialogue(対話)は、大勢で行っても全然問題ありません。[納得]

ところで、「明鏡」にあった「対等な立場で」[on an equal footing]という記述が英英辞典にもあるか調べてみました。いくつか当たってみましたが、ないみたいです。

ではなぜ「対等な立場で」が、日本語には必要なのでしょう? (続く)

【新出語:アポロン的、ディオニソス的】

アポロ(ン)的:理性的、論理的
ディオニソス的:享楽的、感情的

ニーチェが「悲劇の誕生」で説いた芸術衝動
アポロ的とは主知的傾向をもち、静的で秩序や調和ある統一を目指すさま。ディオニソス的とは、陶酔的、創造的、激情的な特徴をもつさま

アポロン(Apollon)は、「光明・医術・音楽・予言をつかさどる若く美しい神」で「理知的で明るいギリシア精神を代表する神」

ディオニソス(Dionysos)は、「北方のトラキア地方から入ってきた」「酒の神」。ギリシア演劇の誕生にかかわるともいわれる。 (Source: デジタル大辞泉)

仮想積ん読

民宿雪国:樋口毅宏
僕の中の壊れていない部分:白石一文
生きてみたいもう一度〜新宿バス放火事件:杉原美津子
脳ブームの迷信、見るとはどういうことか〜脳と心の関係を探る:藤田一郎
もうすぐ夏至だ:永田和宏
人とこの世界、裸の王様:開高健
ベスト&ブライテスト(上中下):デイヴッド・ハルバースタム
さよならドヴュッシー:中山七里

2011/11/03

漂流するガラパゴス島

閉塞を破るために

日本は、欧米的なものを自文化に翻訳して摂取(=日本化)することができた唯一の非欧米国家である。(他国は、自国を欧米化(しようと)したり、イスラムのように欧米化を拒んでいる。)economyを経済、informationを情報、freedomを自由と訳し、英語を日本語として使えるようにしたのは、福沢諭吉をはじめとする明治の先人たちである。経済などは、中国が逆輸入して使っているそうだ。

けれども、今日のように世界情勢が時々刻々変わり、新しい価値や考えが次々に流入してくると、それらを咀嚼し、日本化することが難しくなってきた。たとえば、インフォームド・コンセントはカタカナのままである。一事が万事この通りで、今や日本人は、欧米発のコンセプトをその意味や文化的背景を知らないまま鵜呑みにしている。企業も、周りが良いと言えば ISO取得に躍起になり、ISOが普通になると更新をやめてしまうといった有様だ。アメリカ産の成果主義も日本の企業風土に根付かず、軋みを生んでいる。

欧米生まれの価値を、ただ受け入れるだけで、自ら新しい価値を生み出すことができない。このあたりに、今の日本の閉塞状況の原因があるのではないか。

新しい価値を自ら生むには、対話が必要である。そして、対話を続けていくことで、人が何を考えているのか、自分の意見とどう違うか見えてくる。多様なアイデアが見えてくれば、その中からベストなものを選ぶことができる。(豊かさと多様性は同義である。)

対話を通して、日本人の中に眠っている多様な価値を掘り起こし、最善の選択をする。
 
閉塞状況を破る鍵は対話である。

2011/11/01

日本のユネスコへの拠出割合

UNESCOがパレスチナの加盟を認めたことに対し、アメリカは遺憾で時期尚早だ(regrettable and premature)と反発しました。イスラエルとつながりの深いアメリカとしては、まあそういう立場なのでしょう。

日本はアメリカに賛成せず、投票を棄権しました。アメリカはユネスコへの拠出金を凍結すると言い出しました。アメリカの拠出金の割合は全体の22%で世界第1位です。…と、ここまで報じてNHKは次のニュースに行きました。なぜ? なぜ、日本の拠出金の割合を言わないのか? 

仕方ないから調べました。2010年 1位アメリカ22.0% 2位日本12.5% 3位ドイツ8.0% 4位イギリス6.6% 5位フランス6.1%です。日本は43億2千万円、拠出しています。…アメリカのことだけ取り上げ、我が国のことを一切言わないNHKとはいったい何なのでしょうか? 

棄権とはいえ、日本がアメリカと違う立場を示したことを評価したいと思います。

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